デリケートゾーンのかゆみの原因まとめ

かゆいけれどなかなか人に相談できないのがデリケートゾーンのかゆみです。虫刺されとは違うため、かゆみ止めを塗ってもかゆみが治まらないばかりか、ひどくなることもあります。きれいにしてないせいなのか、と悩んだり、ついついかいてしまって逆に臭いがきつくなってしまうこともあります。病院に行くべきなのか、また自分で治すことができるのか、判断がつきにくいデリケートゾーンのかゆみについて、詳しくご紹介します。

かゆみの原因は何?

デリケートゾーンとは、ショーツに隠れる部分のことをいい、主にショーツの前側部分で太ももの付け根にあたるVゾーン、膣などの部分であるIゾーン、そして肛門周辺のOゾーンの3つを指します。この部分は皮膚が薄く、刺激に弱い部分でもあります。

さらにショーツなどで覆われていることから、蒸れやすいこともあり、かゆみが起きたり、炎症や湿疹などが発生しやすい場所でもあるのです。その原因としては、以下のことが考えられます。

汗などによる蒸れ

デリケートゾーンは下着で覆われているため、汗をかいて蒸れると熱や湿気で雑菌が増えてしまい、かゆみにつながります。

接触した布や紙による刺激

下着のゴムの締め付けや、生理中のナプキン、おりものシートなどが薄い肌にこすれて刺激となり、かゆみを起こします。

皮膚の乾燥

周りの環境や加齢などで、皮膚が乾燥することもかゆみにつながります。またアトピー性皮膚炎などのアレルギーで肌が乾燥しやすい人もかゆみが起きやすくなります。

生理中

生理中は肌が敏感になっているため、人によっては生理用ナプキンのすれでかゆみが起きることがあります。

かゆみが起きると、ついかいてしまうという人は特に注意が必要です。かくことを繰り返していると、その場所が乾燥し、肌のバリア機能が壊れて悪化するだけでなく、黒ずみの原因にもなります。

またデリケートゾーンのかゆみは、病気が原因で起きていることもありますので、自己判断するのは危険です。

デリケートゾーンのかゆみの原因まとめ

かゆみを伴う性病の種類

デリケートゾーンにかゆみが起きている場合、性病が原因のこともあります。性病の場合は市販薬ではかゆみを抑えることはできませんので、早急に病院で治療する必要があります。

カンジダ膣炎

チーズのようなぽろぽろの白いおりものと共に、激しいかゆみが膣内や外陰部に起きる病気です。性交でうつることもありますが、カンジダ菌は常在菌であり、疲労やストレスなどで免疫力が落ちた時にも発症します。婦人科で膣を洗浄し、薬を入れて治療をおこないます。症状が治まるまで数回通院が必要です。再発しやすいため、治療が必要です。性交があった場合は、男性も泌尿器科で検査、治療が必要です。

細菌性膣炎

黄色や灰色のおりものが出て、生臭い臭いがすることにくわえ、かゆみが起きます。細菌を除去し、薬を服用しますが、菌がなくなるまで服用しないと再発しやすくなります。きちんと治療をしないと不妊の原因にもなる病気です。

性器ヘルペス

性交によってヘルペスウイルスに感染する病気です。かゆみのあと、外陰部に水ぶくれができ、痛みが起こります。初めて感染した時には症状が重く、歩けなくなることもあります。治療をしてもウイルスは完全にはなくならず、神経節にひそみ、疲労やストレスなどで活性化して再度水ぶくれができます。

トリコモナス膣炎

トリコモナス原虫に感染して起きる病気で、性交のほか風呂場やタオルの共有などで感染します。緑や黄色のおりものが出て、悪臭が起きるほか、陰部が赤く腫れてかゆみが起こります。治療しないと不妊の原因となるだけでなく、早産の原因にもつながります。

かゆいからといってかいたり、市販のかゆみ止めなどを塗ることで症状が悪化することがあるため、病院で検査を受け、適切な治療をおこなう必要があります。また女性だけの治療をおこなうのではなく、パートナーにも治療が必要ですので、早めに病院で診察を受けるようにしましょう。男性の場合は婦人科ではなく泌尿器科での診察となります。

これらの性病は自覚症状がかゆみやおりものの変化程度であるため、深刻に考えずに放置してしまうこともあります。放置すると症状が悪化するだけでなく、女性には妊娠や出産でリスクを伴うだけでなく、不妊の原因にもなりかねません。いつもと違うと感じたら、早めに診察を受けるようにしましょう

予防するためには?

デリケートゾーンのかゆみを起こさないためには、普段の生活から予防することが大切です。

抵抗力を低下させないようにする

睡眠不足や疲労、ストレスがたまると、体の抵抗力が落ち、性病にかかりやすくなります。普段から規則正しい生活を送ること、特に生理中は肌が敏感になりますので、無理をせずまたデリケートゾーンをきれいにするよう心がけましょう。

下着は最低でも1日1回は取り替える

疲れて下着を替えずに寝てしまったという経験はありませんか。汗や汚れから雑菌が増えてしまいますので、下着は小まめに替えるようにしましょう。

ウォッシュレットはしすぎない

トイレットペーパーの使いすぎや、ウォッシュレットの使いすぎは乾燥を招きます。特に生理中はウェットティッシュの使いすぎにも注意しましょう

専用の石けんを使う

蒸れや汚れが気になるからといって、石けんで洗いすぎると乾燥してしまうため、かえってかゆみが起こりやすくなります。デリケートゾーン専用の石けんを使うことで、黒ずみの予防にもなります。

その他、アンダーヘアを小まめに手入れすることも、蒸れを予防します。ただしカミソリや毛抜きでの処理は、雑菌が入りやすくなりますのではさみなどで切りそろえるようにしましょう。

デリケートゾーンのかゆみの原因まとめ

今すぐどうにかしたいかゆみにはどうすればいい?

デリケートゾーンがかゆくて辛い、病院に行きたいけどすぐにいけない、という時の対策方法についてご紹介します。

デリケートゾーンに刺激を与えないようにする

かいたり、トイレットペーパーでこすったりといった刺激は絶対に与えないようにしましょう。デリケートウェットシートなど、刺激の少ないもので拭くようにします

市販薬を使う

デリケートゾーンのかゆみに対応した塗り薬を使いましょう。原因によっては、病院での治療が必要な場合もありますが、一時的な炎症を抑えるためにはおすすめです。

ワセリンを塗る

一時的な処置ですが、刺激に対してバリアとなるため、かゆみを抑えることができます。市販薬を買いに行けない場合におすすめです

あくまでもかゆみに対する一時的な処置なので、早めに病院で診察を受けることが大切です。恥ずかしいからといって我慢せずにすぐに病院に行くようにしましょう。